「REPTILE」 (3/13)
Eric Clapton 2001
T0P/KINKYO
/ BACKNUMBERS
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エリック・クラプトンの新譜。特に楽しみにしていたとか、そういうのはなかったんだけど、クラプトンのアルバムを買って聴くっていうのは僕の中ではお約束みたいになってしまっている。前作からあまり間がないので、そのモチベーションはいつになく低い。まあ、良く流れているスティーヴィー・ワンダーのカヴァー「I AIN'T GONNA STAND FOR IT」が結構カッコ良かったので、それにつられて買ったというのも過言ではない。確かにカッコいいんだが、ただこの曲のアレンジとかクラプトンのギターとか、そういう要素を聴いてこのアルバムの内容は察しがついていたりした。察しっていうのは、往々にして当てにならないもので、またその意外性を楽しみにしつつ、このCDを購入した次第なのである。
ところが、だ。なんだか予想通り過ぎて、あんまり面白くない。正直いって、あまりエキサイティングなアルバムではない。そりゃあ、確かに「UNPLUGGED」でアコースティックを主体にしたサウンドを聴かせてくれたときのインパクトと比較したら、クラプトンが可哀想というものであろう。特に、構成曲の半分位 をカヴァーが占めていることも、このアルバムが新鮮味といったものに欠ける原因となってしまっているのかもしれない。オリジナルを意識してとか、ブルースの教科書通 りとか、そういうのとはまた違って、クラプトンのブルース風味が少々飽和状態に感じてしまうのである。
このアルバムは、先にも書いた通り、オリジナル半分、カヴァー半分である。これまでに、クラプトンは2枚の志向の違ったアルバムを出してきている。ひとつは「フロム・ザ・クレイドル」というブルースたっぷりのものであり、もうひとつは「ピルグリム」というオリジナル・アルバムである。今回のアルバムの構成は、この二つの志向をそのまま感じさせるのだが、それが災いしてか、どうにも全体の統一感に欠ける。オリジナルというよりは、なんだかベストアルバムみたいだ。そこらへんも、聴いていてなんとなくしっくりこない原因のひとつであるのかもしれない。
ハイライト曲の誉れ高い、「I AIN'T GONNA STAND FOR IT」につられて買ってしまうと、特にクラプトンに明るくない人は肩透かしを喰うことになるだろう。キャッチーさが欠けるこういうアルバムを聴いていると、そろそろクラプトンも、やっぱり「流し」に入ったのだなと感じさせられる。彼に感情移入できるファンにとっては、案外愛聴盤になるのかもしれないが。
ぶんせきは
KENTARO